他施設の医療従事者の方へ
- 当院は生物製剤使用承認施設となっており、難治でコントロールの悪い尋常性乾癬の患者様の受け入れを行っています。
- 診療の見直しや、一部の生物製剤の導入を行います。その際は獨協埼玉医療センターとの連携をとります。
- 下記のテンプレートをダウンロードして必要事項ご記入の上、紹介状に添付していただきますと大変スムーズです。病診連携シートのみの紹介状でも結構です。ご不明の点がありましたらお電話にてお問い合わせください。
この病診連携シートは地域の病診連携を深めるために作成されました。
他院から当院のご紹介の際にお持ちいただけると大変スムーズですのでご利用ください。
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)とは?
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は皮膚が赤くなる「紅斑(こうはん)」、皮膚がもり上がる「浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)」、その表面を覆う銀白色の細かいかさぶた「鱗屑(りんせつ)」、それがフケのようにボロボロはがれ落ちる「落屑(らくせつ)」が起こります。このような症状が慢性的に経過し、広範囲の外用療法や整容面から患者様のQOLを著しく障害します。
通常、異物(細菌やウイルスなど)が体の中に入ってくると異物の排除に関わる複数の免疫システムをもつ細胞(免疫細胞)が「サイトカイン」と呼ばれる物質を放出し、炎症を引き起こします。このように炎症を起こすしくみに関わるサイトカインには、いくつかの種類がありますが、総称として「炎症性サイトカイン」と呼ばれています。乾癬では、この炎症性サイトカインが増えすぎることで皮膚だけでなく全身のさまざまな部位に影響を及ぼし、多様な症状があらわれると考えられています。その中でも、爪の変化、関節の痛みや変形、生活習慣病(高血圧等)のリスクになることが分かっています。
また乾癬は、尋常性乾癬、関節症性乾癬(かんせつしょうせいかんせん)、膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)、乾癬性紅皮症(かんせんせいこうひしょう)、滴状乾癬(てきじょうかんせん)の5種類の病型に分類され、そのほとんどが尋常性乾癬です。
診療方針
乾癬の治療は診療内容に示すように外用療法を中心に、非常に多くの選択肢があります。正しく診断し、病型や重症度、患者様のライフスタイルに応じて適切な治療を提案させていただきます。また、悪化因子として以下のようなことが分かっており、できる限り悪化因子を取り除く生活上のアドバイスもさせていただきます。
- 肥満
- 喫煙
- 過度な飲酒
- 季節によるもの(紫外線など)
- 精神的ストレス
- 感染症
- 擦る行為
- 外傷 など