アレルギー科

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アレルギー科|南越谷駅徒歩1分の皮膚科・美容皮膚科|咲皮ふ科クリニック

花粉症

当院では抗ヒスタミン薬の内服薬、点眼薬、点鼻薬の他に、舌下免疫療法のシダキュア®、生物学的製剤のゾレア®を採用しております。

スギ花粉舌下免疫療法『シダキュア®』について

※新規のスギ舌下免疫療法は毎年5月の第2週目からご希望の患者様を受け付けております。

  • シダキュア®スギ花粉舌下錠 2,000 JAU
  • シダキュア®スギ花粉舌下錠 5,000 JAU
適応患者について

シダキュア®によるスギ花粉の舌下免疫療法は、5歳以上の子どもから適応となりますが、安全面より当院では12歳以上の患者様のみ可能です。高齢者は、適応外ではありませんが、効果のある方の割合がやや少ないとの報告があります。また重症の喘息をお持ちの患者様も副作用のリスクが高いとの報告があり、当院では処方できない場合がございます。

毎日の舌下投与を3年以上(通院は月1回)行うことが推奨されています。
投与開始前には必ずスギに対する特異的IgEが陽性であることを採血で確認が必要です。

開始時期

花粉飛散がはじまる直前に治療を開始すると効果が出ないだけでなく、安全性にも問題があります。遅くとも12月末までに開始する必要があります。また、効果が出るまでに3か月程度必要ですので、1年目に効果を期待するには11月中旬までには開始した方よいでしょう。花粉飛散が終了しないと開始できないため、スギとヒノキの花粉飛散が終わって1か月程度経過した5月中旬まで開始できません。
治療開始は5月中旬から11月中旬までが理想的で、遅くとも12月末までとなります。

服用方法

通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込みます。その後5分間は、うがいや飲食を控える。

※初回投与日は、投与後1時間は院内にいていただきます。
※服用前後の2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴も禁止となります。

スギ飛散時期の注意点

舌下免疫療法を行っていてもスギ花粉が飛散する時期に症状が出る可能性があります。その場合にも症状を抑える薬代などが必要になります。しかし、舌下免疫療法を行うことにより、スギ花粉飛散期の症状が軽くなれば、これまでよりも症状を抑える薬の量が減る可能性もあります。

治療期間

長期間の継続治療が必要です。まず3年ほど舌下免疫療法を行い、効果を確認しましょう。そこである程度効果のある方には合計4~5年間の治療をおすすめしています。

治療効果

免疫療法は現状では唯一の花粉症を治すことのできる治療法とされています。しかし、全員に効果があるわけではありません。
おおよそ治療を3年以上継続した方の30%で花粉症が治癒し、80%の方が治療効果を実感できるといわれています。残念ながら20%の方はあまり効果がないといわれていますので、治療効果を確認しながら治療継続の有用性をご相談していきます。

費用

1か月あたり2,000~2,500円(2,200~2,750円税込)程度の負担額(保険適応3割負担の場合)になります。

口腔アレルギー症候群

口腔アレルギー症候群

果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどがあらわれることがあります。それが口腔アレルギー症候群です。中には、アナフィラキシーショックと呼ばれるショック症状を起こすこともあります。多くは近年増加している花粉症患者様に合併します。花粉症の方には花粉のアレルゲンに対するIgE抗体があります。生野菜や果物のアレルゲンは花粉のアレルゲンと構造が似ているので、IgE抗体が構造の似たアレルゲンと反応し、口腔内でもアレルギーが起こることがあります。これを「交差反応」と言います。この交差反応により、花粉症の方が生野菜や果物を食べたときに口腔アレルギー症候群が発症することがあります。治療は花粉症の治療を中心に、花粉の飛散時期に症状のでる生野菜や果物をさけていただく必要があります。原因食物の検索のために、採血検査や必要に応じてプリックテストなどの詳しい検査をします。

食物アレルギー・ダニアレルギー
花粉アレルギー・昆虫アレルギーなど

アレルギーの血液検査

どういう検査か?

アレルギーの中にも色々なタイプが存在します。そのうち代表的なものがIgE抗体を介したアレルギーです。血液検査では、このIgEの量を調べることでアレルギーの有無や程度を知ることができます。

IgEはさまざまなアレルゲンに対して無数に存在するため、例えばダニに対するIgEやスギに対するIgEを調べてそれらが高ければダニ、スギに対してアレルギーがあると説明します。このように、ある特異的なアレルゲンに対するIgEを個別に調べることを、特異的IgE検査、それに対して不特定のIgEの合計を調べる検査を非特異的IgE検査と呼びます。

信頼性について

食物の特異的IgEは一部を除いて、信頼性があまり高くありません。つまり血液検査で陽性を示さない物質にアレルギー反応が起こることがありえますし、陽性を示してもアレルギー症状を起こすとは限りません。これは診断をする上であくまでも参考になるということです。したがって検査で陽性だからといって食事制限を始めることはおすすめしません。陽性のものを食べたときに発疹などが悪くなるかどうかを観察してもらう参考にはなると思います。重要なのは、実際に食べて悪くなるかどうかです。

一方、ダニ、ハウスダスト、花粉、カビ、動物など、皮膚を介して接するアレルゲンの信頼性は高いと考えられています。

アレルゲンの検査項目

特異的IgE抗体

花粉、ほこり、ダニ、カビ、細菌、動物、食物、寄生虫、薬品、昆虫、職業性アレルゲンなど150以上のアレルゲンが検査可能です。保険診療の場合、一度に検査できる項目は限られています。

セット検査

Viewアレルギー39という39項目を一度に調べる検査がありますが、個々の項目を変更することはできませんし、他の検査を追加することもできません。項目は以下の通りです。当院で行っている検査では最も多くの項目についてアレルギー検査が行えるセットです。

Viewアレルギー39
  • キウイ
  • バナナ
  • ゴマ
  • ソバ
  • 小麦
  • ピーナッツ
  • 大豆
  • マグロ
  • サケ
  • エビ
  • カニ
  • 豚肉
  • 牛肉
  • 鶏肉
  • 卵白
  • オボムコイド(卵白の中の最もアレルギーを起こしやすい物質)
  • オオアワガエリ
  • カモガヤ
  • ブタクサ混合物Ⅰ
  • ヨモギ
  • スギ
  • ヒノキ
  • ハンノキ
  • シラカンバ
  • コナヒョウヒダニ
  • ハウスダストⅠ
  • ネコのフケ
  • イヌのフケ
  • カンジダ
  • アルテルナリア
  • ラテックス
  • リンゴ
  • サバ
  • ゴキブリ
  • マラセチア
  • アルテルナリア
  • ヤケヒョウヒダニ

アレルギー性接触皮膚炎

アレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)はIV型アレルギーと言われる遅発型過敏反応で、原因物質にふれてから1~2日程度経ってから症状が現れはじめます。治療の鍵は原因の検索になります。原因検索に最も有用なのは下記の3つのパッチテストです。

日用品パッチテスト

実際の原因物質として疑われるものを患者様に持ってきていただいた上で皮膚に貼って調べます。シャンプーやクレンジングなど、身近なものに湿疹の原因があることがあります。危険なものは腕に試し塗り(オープンパッチテスト)をしてからパッチテストを行います。

金属パッチテスト

アクセサリー、歯科金属にはいろいろな金属が含まれ、長年装用している間に、からだにアレルギー反応が起こることがあります。このような場合には、アレルギーの原因となる金属を推定、除去することで、皮膚疾患が治癒あるいは軽快することがあります。皮膚表面(背部や上腕)に金属を含んだ試薬を貼付することにより、アレルギー反応を起こすかどうかを調べる方法です。アクセサリーや歯科治療で使用される金属の17種類(アルミニウム、コバルト、スズ、パラジウム、マンガン、インジウム、イリジウム、クロム、ニッケル、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、水銀)を検査することができます。

※金属アレルギー検査の場合は当院にあるパッチテスト用試薬を使用しますので、持参していただくものはありません。ただし、歯科医院などで実際に使用する予定の金属粉末などをお持ちの場合はご持参ください。

金属の種類によってアレルギーの起こりやすさが違います。チタンは最もアレルギーが起こりにくく、ついで白金(プラチナ)や金ですが、金は純金(24K)で使用されることは少なく、18K(75%が金)には銀、銅、パラジウム、ニッケルが使用されていて、アレルギーを起こすことがあります。金属アレルギーの原因金属の多くはニッケル、クロム、コバルトです。
身の周りにある金属は人によって異なると思いますが、ヘアピン、下着の金具、ベルトのバックル、腕時計、ハサミ、調理器具などにはニッケルが含まれている可能性が高いです。また化粧品、ピアス、ネックレス、指輪にはニッケルとコバルト、革靴にはクロムが含まれている可能性が高いです。

ニッケル

ニッケルは金属アレルギーが最も起こりやすい金属です。ステンレスに使われます。ジュエリーでは、金メッキジュエリーなどの下地として使用されます。アクセサリーでは高価なもの以外はほとんど入っていると考えてもよい位です。

クロム

時計の皮バンド、革手袋、ハンドバック、革靴などの仕上げに用いられます。皮が皮膚に接する部分で汗の多い部分などに皮膚炎を起こすことがあります(足、手首など)。また、メッキにも使われます。ニッケルと同様にステンレスに使われます。

パッチテストパネル®

原因物質の推測ができない場合でも、湿疹や皮膚炎の症状が長く続くような場合、日本人がかぶれやすい主なアレルゲンをまとめてセットにしたパッチテストパネル®は非常に有用です。パッチテストパネル検査で思いがけないものが原因とわかるかもしれません。
検査できるアレルゲン一覧(セットですので一部のみの検査はできません)

No. 原因物質
(No.9,18は陰性対照のため除く)
種類
1 ニッケル 金属
2 ラノリン 油脂
3 フラジオマイシン 抗生物質
4 クロム 金属
5 カインミックス(アミノ安息香酸エチル、ジブカイン塩酸塩、テトラカイン塩酸塩) 局所麻酔剤
6 香料ミックス(α-アミルシンナムアルデヒド、イソオイゲノール、ケイ皮アルデヒド、オイゲノール、ケイ皮アルコール、ヒドロキシシトロネラール、ゲラニオール、オークモス) 香料
7 ロジン(精製松脂) 樹脂
8 パラベンミックス(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ベンジルパラベン) 防腐剤
10 ペルーバルサム 樹脂
11 金属
12 コバルト 金属
13 p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂 樹脂
14 エポキシ樹脂 樹脂
15 カルバミックス ゴム硬化剤
16 黒色ゴムミックス ゴム老化防止剤
17 イソチアゾリノンミックス(クロロメチルイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン) 防腐剤
19 メルカプトベンゾチアゾール ゴム硬化剤
20 パラフェニレンジアミン 染料
21 ホルムアルデヒド 防腐剤
22 メルカプトミックス ゴム硬化剤
23 チメロサール 水銀化合物
24 チウラムミックス ゴム硬化剤

実際の方法

  • 01
    日用品のパッチテストの場合は原因物質(化粧品、塗り薬など)を持参いただき、受付に預けてください。金属パッチテスト、パッチテストパネル®は通常の受付と同様です。
  • 02パッチテスト用のシートに原因物質を染み込ませ、それを腕や背中に貼ります。貼っている間は汗をかいたり、入浴時に貼った部分をぬらすようなことは避けてください。
  • 032日後と3日後に来院していただき、シートをはがし、15分後に判定します。場合によっては1週間後も判定を行います。

ご自宅での判定方法

2日目の判定は必ず当院で行いますが、3日目、7日目の判定は患者様のご予定によってはご自宅で判定していただく場合もございます。下記の方法をご確認ください。

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