その他よくある皮膚疾患

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その他よくある皮膚疾患|南越谷駅徒歩1分の皮膚科・美容皮膚科|咲皮ふ科クリニック

その他よくある皮膚疾患

掌蹠膿疱症

扁桃炎や歯性病巣などの病巣、喫煙、金属アレルギーが原因の一つと言われています。疾患の特徴や病態から尋常性乾癬とほぼ同様の治療方針を立てていくことになります。
2018年11月に掌蹠膿疱症の治療薬としては初の生物学的製剤トレムフィア皮下注®(グセルクマブ)が、「既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症」に対して承認されました。ご希望の患者様は地域の基幹病院へご紹介します、ご相談ください。

酒さ・毛細血管拡張症

酒さの症状としては顔の赤み、発疹、ピリピリとした刺激のほか、重症になると鼻がみかん状に肥大したり、眼の痛みなどを伴ったりすることもあります。
また、酒さ様皮膚炎は顔面にステロイド外用薬などを長期間使用することで、毛細血管拡張や赤いブツブツとした発疹が生じたものです。
いずれも日用品等の接触性皮膚炎やホルモンバランスの乱れ、ストレス、紫外線が発症因子や悪化因子になります。
酒さには保険適応でロゼックスゲル®が処方可能です。保険適応外でイベルメクチンクリームやアゼライン酸配合ゲルも取り扱いがございます。
また、酒さに毛細血管拡張症を伴っている場合にはVビームの照射も可能です。保険適応外ではありますが、光治療により拡張した血管をターゲットとした治療は効果的です。

尋常性白斑

01.外用(ビタミンD3、ステロイド)

多くはこれのみでは治療効果は乏しく、02以下の治療を並行して行います。

02.光線療法(ナローバンドUVB)

症状が全身に及ぶ場合は全身型のナローバンドUVBを、顔面や小範囲の場合はターゲット型ナローバンドUVBの照射が一定の治療効果を上げています。

03.ミニ植皮

白斑は整容面でのQOLが非常に妨げられます。特に、頭頸部の白斑でミニ植皮をご希望の方は獨協埼玉医療センターにご紹介いたします。

尋常性ざ瘡(にきび)

尋常性ざ瘡(にきび)とは、思春期以降に発症し、顔面、胸背部の毛包・脂腺系を場とする脂質代謝異常(内分泌的因子)、角化異常、細菌の増殖が複雑に関与する慢性炎症性疾患です。当院ではスキンケアを含めた指導、にきび跡のケアまでトータルで治療をご提案いたします。

正確な診断と治療方針の決定

ニキビには、軽症から最重症まで、また類似疾患も多く、正確な診断が必要です。

服薬と外用指導・スキンケア指導

薬の効果は、適切な外用方法や服薬が非常に大切です。当院では詳細な問診を徹底し、洗顔や化粧品の選択等のスキンケア指導を行います。特にざ瘡外用剤の使用方法は、正確な使用をしなければ副作用のみ目立ち、効果が乏しいという結果になりがちです。

ガイドラインに沿った治療

ガイドライン(下図)に沿った標準的治療を行います。外用薬が治療の中心ですが、炎症期には抗生物質などの内服薬の併用をします。

ガイドライン
尋常性ざ瘡ガイドライン2017より抜粋
アダパレン製剤の治療

アダパレン製剤であるディフェリンゲル®は、ガイドライン推奨度Aの治療薬です。非常に効果が高い分、刺激感や乾燥という副作用もあり使用法が難しい薬です。一度使用して断念した方も多いと思いますが、使用法を工夫するとほとんど副作用がありません。

過酸化ベンゾイルの治療

過酸化ベンゾイルは現在、ベピオゲル®・ベピオローション®とデュアック配合ゲル®の2種類があります。ざ瘡(にきび)の原因菌の増殖を阻害します。また角質細胞の結合をゆるめ毛穴の閉塞を改善させます。その結果、炎症性皮疹(赤いにきび)、非炎症性皮疹(白にきび、黒にきび)が減少します。

アダパレン/過酸化ベンゾイル配合剤の治療

2017年に発売されたのが、前述の過酸化ベンゾイル製剤とアダパレン製剤の合剤エピデュオゲル®です。現在使用できる外用剤の中では最も強力な薬剤です。重症や難治性のざ瘡を対象としています。また、萎縮性ざ瘡瘢痕(にきび跡)予防効果が唯一証明されている薬剤です。

にきび・にきび跡の自費治療

  1. Vビーム
    にきびの炎症を抑え、にきびの炎症後の赤みやケロイドを改善します。
  2. 光治療(血管モード)
    にきびを栄養とする血管や炎症後の拡張した血管を焼灼して赤みを改善し、肌のターンオーバーを高める効果があります。また、にきびの炎症後の赤みを改善します。
  3. ピーリングセラピー
    毛穴のつまりやにきび跡の凹凸を改善します。ターンオーバーを改善しながら美白効果によりにきび跡の色素沈着を改善します。
  4. ダーマペン4(マイクロニードリング療法)
    肌の再生力の高い治療です。炎症性のにきび、にきび跡の赤みや凹凸を改善し、ターンオーバーを整えることでにきびを繰り返しにくい肌へ導きます。
  5. にきび・にきび跡コース
    ピーリングと高濃度ビタミンCイオン導入をセットで行うことで、にきびの新生を抑え、にきび跡も効果的に治療します。
  6. ピコフラクショナル・ピコフラクショナルハード
    皮脂の分泌を抑えにきびの新生を抑えます。また小さなクレーターや毛穴の開きに有効です。
  7. 炭酸ガスフラクショナル・エッジ療法
    当院オリジナルのクレーター治療です。
  8. サブシジョン
    ローリング型のクレーターに効果的です。
  9. ジュベルック注射
    難治性のクレーター治療です。
  10. TCAクロス
    高濃度トリクロロ酢酸(TCA)を塗布することでニキビ跡の凹みを目立たなくしていく治療方法です。
  11. ピコアクネ
    ピコレーザーのフラクショナルモードを高出力で照射することでにきび跡の凹凸を改善します。

尋常性疣贅(ウィルス性イボ)

ウィルス性疣贅は、ヒト乳頭腫ウィルスによる感染症です。放置すると多発したり、他人に移す可能性があります。当院ではしっかりと角質を削って除去してから液体窒素療法を行うことで患者様の治療回数を短縮できるように工夫しています。難治な場合や液体窒素の痛みに耐えられない患者様にはその他の治療をご提案しています。

痛い治療が苦手な方、難治性の方

①モノクロロ酢酸、局所免疫療法

保険適応外ではありますが、標準的な治療で難治の場合、液体窒素の治療が痛くて難しい方に局所免疫療法、モノクロロ酢酸を採用しております。難治性、多発する尋常性疣贅の場合は一度ご相談ください。

②Vビーム

ウィルス性疣贅は血管が豊富なイボです。イボを栄養する血管をターゲットに破壊することで、イボを死滅させ治療を行います。「通常治療で難治な方」以外に、「指先など液体窒素が難しい場所」、「何度も液体窒素をするのが難しい方」、「通院回数を極力減らしたい方」に適しています。

※複数回の治療が必要な場合がございます。治療間隔は4週間毎に行います。
※自費診療になります。
※範囲が広い場合はクリームや注射の麻酔をします。

③炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザーを用いたイボ治療はイボ全体を蒸散じ除去する治療になります。上記のVビームによる治療よりも1回で完治する場合が多いですが、レーザー後の上皮化(皮膚の再生)に手足では2~3週間かかること、その間軟膏の処置や歩行時の疼痛などがありますので、「通常治療で難治な方」以外に、「難治の尋常性疣贅だけども何度も通院できない方」が良い適応になります。

※再発のリスクはあります。
※自費診療になります。

粉瘤(ふんりゅう)・皮膚腫瘍(しこり・できもの)

粉瘤が赤く炎症を起こしているものに関しましては切開して洗浄、抗生物質や消炎鎮痛剤の対症療法を優先します。切開した場合は1週間程度処置に通院していただく必要があります。
その他、小さいできものなら日帰り、頭頸部や大きいできもので入院が必要と判断されたものは地域の基幹病院へご紹介いたします。また、悪性が疑われる場合は予想される悪性度により当院で皮膚生検する場合と、地域の基幹病院へご紹介する場合とがあります。

原発性腋窩多汗症(わきが)

特別な原因がないのにわきに多量の汗をかく病気を原発性腋窩多汗症といいます。わきがは腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれ、皮膚のアポクリン腺から分泌される汗が原因で強い臭いを発する症状で、運動時などにかく汗の臭いとは異なる特有の臭いがします。

以下のような症状の方はわき多汗症かもしれません

●原因不明の過剰なわきの汗が半年以上前から続いている
●さらに、以下の6項目のうち、2項目以上に当てはまる方

  • 両わきで同じくらい多くの汗をかく
  • わきの汗が多いため、日常生活に支障が生じている
  • 週に1回以上、わきに多くの汗をかくことがある
  • このような症状は25歳より以前にはじまった
  • 同じような症状の家族・親戚がいる
  • 眠っているときはわきの汗がひどくない

外用薬による保険適用でのわき多汗症

エクロックゲルは塗り薬、ラピフォートワイプはふき取りタイプの外用剤で、軽度の方でも使用できるのが特徴です。汗を分泌する「エクリン腺」に作用し、発汗を抑制するため原発性腋窩多汗症の症状改善効果が得られます。内服の抗コリン薬と違い、塗った部分(わき)へ作用し、全身性の副作用は少ないと考えられます。使用方法は1日1回、適量を腋窩に塗布します。

エクロックゲル、ラピフォートワイプ(3割負担の場合、約1か月分) 約1,500円(1,650円税込)

ボトックス注射によるわき多汗症・わきが治療(自費)

アポクリン腺からの汗の分泌を少なくすることでワキガの臭いは起こりにくくなるとされています。ボトックス注射は、ボツリヌス菌毒素を原料とし安全に加工された医薬品です。ボトックスの多汗症治療は、わきの下に汗をかきやすい人の治療として簡単・安全でとても効果的な治療方法です。治療時間は5~10分程度です(問診や検査の時間を除きます)。効果は一回の注射で4~9か月持続するので、年に1~2回程度の治療で汗を抑えることができます。

治療の流れ

1

問診

問診

基準を満たす場合のみ保険適応の治療が可能となります。
患者様のご希望や症状にあった治療をご提案いたします。

2

治療

治療

希望があれば当日施術も可能です。※ボトックス注射の際にはご家庭で剃毛してご来院をお願いいたします。通常保冷剤で冷やしてから行いますが、お痛みに弱い方は別途麻酔クリームを15分程塗布してから行うことも可能です。
麻酔クリーム 2,000円(2,200円税込)
剃毛料金 1,500円(1,650円税込)

治療費 ※自費診療になります

100単位 60,000円(66,000円税込み)
150単位 85,000円(93,500円税込み)

D-bar、D-tube(ミョウバン(乾燥硫酸アルミニウムカリウム)含有)

当院ではボトックス治療の他に多汗症の治療として、手汗やワキ汗に有効なミョウバンを含有するクリームやスティックタイプのお薬もご準備しております。塩化アルミニウムと同様の効果を有し、よりかぶれにくく作られています。ボトックスと比較すると効果はおとりますがD-bar、D-tubeは、わき・手・足などの汗の気になる部分に塗り続けることにより、汗腺の分泌細胞を退化させ、汗の分泌を減少させる効果があります。
※保険適応はありません。

D-bar 1,500円(1,650円税込)
D-tube 1,800円(1,980円税込)

原発性手掌多汗症

13歳以上の原発性手掌多汗症治療薬アポハイド®ローションが処方可能です。

使用方法

1

塗布

1日1回、就寝前に適量を両手掌全体に塗布します。
1回の塗布量は、両手掌に対しポンプ5プッシュが目安です。

2

洗浄

朝洗い流します。

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