コラム
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梅雨に入り、蒸し暑い日が続きますね。当院でも夏に多い皮膚トラブルでご来院される方が多くなってまいりました。今回はいくつかの皮膚疾患とその対処法などを解説します。とはいってもここで挙げるほとんどが皮膚科で治療したほうが悪化せずに早く解決するものばかりですので、悩んだらお気軽に外来でご相談ください。
1.水いぼ
乾燥肌、アトピー性皮膚炎のお子さんなら一回はなってしまう水いぼ。夏になるとお子さんの絶叫が外来に響くことがあるのはたいてい水いぼかもしれません。麻酔のテープで痛み自体はさほどでもないとは思うのですが、先生のセッシを片手に『はずさないで水いぼとるぞ』の意気込みが怖いのかもしれせんね。水いぼはウィルス疾患なので、肌のバリア機能が低下するとうつりやすくなります。自然治癒も期待できますが、水いぼ自体が痒みがあること、集団生活されているお子さんの場合はプールに入れないなどの生活の制限がでてしまうことなどから、当院では数が少ないうちに早めに治してしまうことをおすすめしています。麻酔のテープを貼ってから2時間したらご来院ください、その際はお子さんに『魔法のテープ』だと教えてあげてくださいね。
☝水いぼを増やさないポイント
汗をかきやすい脇、陰部、首などにできやすいので、普段から涼しい服装で寝かしてあげること、皮膚炎がある場合は治療を、乾燥がちなお子さんは保湿をしっかりしてあげてください。
2. チャドクガ皮膚炎(毛虫皮膚炎)
6月、10月に大発生するチャドクガ。チャドクガはサザンカやツバキの木などツバキ科の葉をだべます。自宅や近所にある場合はご注意ください。
直接見たり触ったりしていなくても皮膚炎になることがあります。風や衝撃などをきっかけにたくさんの毛を飛ばすためです。服や体につくと落ちにくく、何度も皮膚を刺激することも特徴です。服を通して中に入ってしまうこともありますので、気が付いたら広い範囲にぼつぼつがでてきた、ということも少なくありません。前年に駆除していても、しつこく発生するため、我が家の木もその時期になるとおそるおそる葉の裏を確認します。
☝チャドクガ皮膚炎かもと思ったら、、のポイント
でてしまった皮膚炎は早めにステロイドの外用薬で治療しましょう。衣服は手袋をつけてガムテープで毛をあらかた除去し、その日来てた服は洗濯しましょう。毛虫の駆除も早めにしたほうがいいでしょう。翌年は5月上旬には消毒しておくことで発生を予防できるかもしれません。
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