コラム
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先日は美容領域の学会では最も規模の大きい美容皮膚科学会に参加いたしました。今年はWEB開催と現地開催を同時進行するハイブリット開催となりました。
現地では厳戒態勢の中、例年よりも閑散とした会場の中で、私も『尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)の治療とQOL』について発表してまいりました。
尋常性白斑は肌の色が白く抜けてしまう疾患の中では最も頻度の高い疾患です。また、顔面や首、腕などの露出部位に生じると、整容面において非常にQOL(生活の質)を損なう疾患です。治療のガイドラインでは、
✓ 紫外線療法(ナローバンドUVB療法、エキシマランプ)
✓ 外用療法
✓ 植皮などの外科的治療
などが主に推奨されております。紫外線療法は一定の効果を示す場合がほとんどですが頻回の通院と回数を重ねることが必要なため、根気が必要な治療になります。また、ミニグラフトと呼ばれる植皮は小範囲の症例に限られるため、全症例に適応にはなりません。白斑が広範囲な場合や上記の治療がうまくいかない場合には、保険適応外とはなりますが、
✓ カバーメイクをする
✓ 正常部位の皮膚の美白治療を行う
✓ 正常部位に生じた老人性色素斑(しみ)の治療を行う
ことで、全体の色見のバランスをとりながら、QOLの改善を目指すことも検討します。
当院では治療の効果判定として、皮膚の解析機器であるアンテラ3Dでメラニン(色素)の定量的な測定を診察の中ですることができます。治療に関しては対応できる治療と対応できない治療がございますが、白斑でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
キーワード:美容皮膚科学会、尋常性白斑、QOL、紫外線療法、ナローバンドUVB、エキシマランプ、ミニグラフト、カバーメイク、美白治療、老人性色素斑、しみ、アンテラ3D、メラニン、美容皮膚科・レーザー指導専門医、清村咲子