コラム
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アドバテックスレーザー(AdvaTx)は、毛穴の開きや皮脂トラブル、ハリ・艶不足、ニキビといった幅広い肌悩みに加え、赤ら顔や赤みを伴う疾患にも対応できる“ニューフェイス”です。
当院ではこれまで、多くの患者様の赤ら顔・血管拡張症などの赤み症状に対し、Vビームをはじめとする赤み治療を行ってまいりました。
今回は、赤ら顔を含む赤みを伴うさまざまな疾患にフォーカスし、Vビームとアドバテックスレーザー(589+1039)それぞれの特徴と症状別の使い分けについて私見*をまとめます。
*論文ベースでの両者の比較をしたエビデンスは現時点ではありません。
パルス幅:1.5msec〜40msecまで設定可能。
スポット径・出力:スポット径とJ/cm²を組み合わせてカスタマイズ。
特徴:血管径に応じた細かな設定ができることが最大の強み。
水への吸収が少ないため皮脂や水分への影響が少なく、施術後の乾燥感やバリア機能低下が起こりにくい。
乾燥肌やバリア機能が低下している方にも適応しやすい。
パルス幅:20msec固定。
特徴:独自の「ソフトパルシング」技術を採用。
Vビームでいう1ショットを240回に分割して照射することで、組織へのダメージを抑えながら、深達度はVビームよりも深く到達可能と考えられる。
毛細血管拡張や赤み改善だけでなく、皮脂分泌抑制・毛穴改善・ニキビ治療など幅広い適応を持つ。
太い血管が明瞭なタイプ(例:デコルテの血管)→アドバテックス
鼻下の赤み(脂漏性皮膚炎が背景に多い)→アドバテックス
“もわっと赤い”びまん性赤ら顔(血管径が細い)→Vビーム
種類によってはVビームのみ保険適応。
1.5〜3msec程度の短いパルス幅が必要なため、基本はVビーム。
アドバテックスはアクネ菌のポルフィリンに反応して殺菌+皮脂抑制。
赤ニキビ+ニキビ後の赤み混在肌、30代以降の頑固な顎ニキビに効果的。
脂漏性皮膚炎による赤み、脂性肌の赤ぐすみ・くすみにも適応。
Vビームは赤み軽減に有効だが、難治部位やケロイド体質では限界あり。
アドバテックスは深達度が深く、厚みのある瘢痕組織の再構築に有効。
Vビームで赤み改善後、色素沈着やテクスチャー改善が頭打ちした場合にも適応。
Vビーム:血管径に合わせた細かな設定が可能。細い血管やびまん性赤ら顔に強い。乾燥肌にも適応。
アドバテックス:深達度が深く、皮脂・毛穴・瘢痕再構築まで対応。脂性肌や混在型の赤み・ニキビ肌に強い。
症状や肌質、部位に応じて両機種を使い分けることで、より高い治療効果と患者満足度を実現できるようにしてまいります。