コラム
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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年中は沢山の患者様に通院していただきありがとうございました。通院してくださる皆様により良い治療を提供できるように邁進してまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
昨年はアトピー性皮膚炎の新薬ラッシュでしたが、その陰にかくれて尋常性乾癬においても生物学的製剤(注射薬)以外での経口薬の新薬でありTYK2阻害剤の「ソーティクツ®(デュークラバシチニブ)」が登場しましたのでごく簡単に解説いたします💡
尋常性乾癬の経口薬に関しては、PDF4阻害剤であるオテズラ®、経口JAK阻害剤のリンヴォック®に続く新しい作用機序によるお薬となります。薬剤のタイプとしてはJAK-STAT経路を阻害するリンヴォック®に近いお薬です。乾癬で起こっている皮膚や関節の炎症を選択的に抑制します。
経口薬は注射薬と比較して生活習慣に組み入れていただきやすいメリットがありますが、注射薬である生物学的製剤も2週間~3か月に1回とバリエーションがありますので重症度、症状のタイプ、薬剤費、ライフスタイルに合わせて治療を選択していくことになるでしょう。炎症を抑えるお薬はその作用機序によって想定される副作用も違います。既往歴(これまで罹った病気や持病)や現在内服中のお薬、年齢も治療を選択する際には注意が必要です。
これまで、オテズラ®は懸念される重症な副作用が少なく導入後も頻繁な検査を要さないことから軽症~中等症の患者様には多く処方してきましたが、胃腸症状が出て使用できないケースもありますので、患者様によってはあらたな選択肢として朗報となるかもしれません。
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キーワード:尋常性乾癬、TYK2阻害剤の「ソーティクツ®(デュークラバシチニブ)」、経口JAK阻害剤、生物学的製剤、ライフスタイル、皮膚科専門医、アレルギー専門医、美容皮膚科・レーザー指導専門医、清村咲子