コラム
COLUMN
コラム
COLUMN
スギ花粉のシーズン前に、早くお知らせしなければ、と思っておりましたが、なかなか投稿できないうちに、9月も下旬になってしまいました。
今週はアレルギー学会がWEB開催されました。毎年アレルギー学会では基礎研究分野の報告から実際の診療現場での臨床研究など幅広い疾患と分野の研究報告がなされ、年々大きな学会となってきています。
アトピー性皮膚炎関連では喘息や慢性副鼻腔炎にも適応拡大となったデユピクセント®についての話題、花粉症関連では昨年適応となったゾレア®やアレルギー免疫療法であるシダキュア®やミティキュア®の話題がありました。
今年は飛散量が少なかったこと、マスクの着用が増え症状が軽症であった方が多かったかと思いますが、以下に今回のアレルギー学会での報告での知見をもとに、来年度のスギ飛散時期に向けた花粉症への対応・治療のポイントをまとめます。
【花粉症への対応のポイント~最新の知見をふまえて~】
① スギ花粉飛散前より第2世代抗ヒスタミン薬を内服する
ことで、ヒスタミン受容体を不活性化させる機序により症状をより軽減できる
② アレルギー免疫療法(舌下免疫療法)であるシダキュア®やミティキュア®を併用する
ことで、治療中の有効性だけでなく、治療後も効果が持続すること、また他の喘息などのアレルギー疾患の軽快や予防も期待できること、我が国ではスギ花粉症とダニによるアレルギー性鼻炎の合併が多いがシダキュア®とミティキュア®の併用の安全性及び有効性が確認されてきている
③ 抗IgE抗体であるゾレア®も治療の選択肢になる
の3点になります。特に、アレルギー免疫療法や抗IgE抗体などの新規治療薬の登場により、単に症状改善だけでなく、寛かい(症状があっても少しか、ない状態)を目標とすることが期待できるようになり、QOL(生活の質)の向上を目指す集学的な治療ができるようになったことがポイントとなると思います。
(私自身もそうなのですが)毎年、スギ花粉症で悩まれている方はスギ花粉飛散シーズンの前の12月よりも前に、ご相談ください。
>>花粉症治療のシダキュア®、ゾレア®についてはHPも参考にされてください
【関連コラム】
キーワード:舌下免疫療法、シダキュア®、スギ花粉、アレルギー学会、デユピクセント®、ゾレア®、ミティキュア®、アレルギー免疫療法、抗IgE抗体、QOLの向上、清村咲子