コラム
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日曜日の皮膚科を通日行うようになって1ヵ月が経ちました。
当院皮膚科では順番予約システムを導入しておりますが、処置をともなう診療は時間予約を一部導入しております。また、院内感染防止対策の点から、なるべく院内の滞在時間が長くならないようにお呼びするようにしておりますので、順番が前後する場合もございます。スタッフがまだ不慣れなこともあり、ご不便をおかけしてしまうことも多々あり、患者さんから様々なお声もいただいております、改善の余地が沢山あるかと思いますので真摯に受け止めて、スムーズな診療の運用の改善に努めて参ります。皮膚科の治療はなるべく同じ主治医が継続して診察したほうが、双方にとってメリットであると思っております。だからこそ継続して通っていただきやすように努力してまいります、今後ともよろしくお願い申し上げます。
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さて本題に入ります。最近、新型コロナワクチンの見通しが立ってきたこともあり、『私はワクチンを打っても大丈夫でしょうか?』『アレルギーは大丈夫でしょうか?』などのご質問が多くなってまいりましたので、現時点で厚生労働省などの情報からわかりうる範囲でよくあるご質問を以下にまとめたいと思います。(→→長々と読まなくても済むように、アトピー性皮膚炎で治療中の方、デュピクセント®の方、シクロスポリン内服中の方、ゾレア®の方、尋常性乾癬の生物学的製剤使用中の方、いすれも『普通に打っていただいて大丈夫です』)
1.今回初めて実用化されたmRNAワクチンとは、どんなものでしょうか?
メッセンジャーRNA ワクチンは、ウイルスを構成する蛋白質の遺伝情報を投与します。その遺伝の情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質を作り、そのタンパク質に対する抗体などができることで免疫を獲得します。
2.治療中の病気があるのですが、ワクチンを打てますか?
免疫不全状態にある方やがん患者さんにおけるmRNAワクチンの有効性や安全性に関するデータは限定的ですが、生ワクチンではないため、基本的には他のワクチンと同様の扱いでよいと考えられます。同様に、皮膚科で扱う生物学的製剤である、デュピクセント®、ゾレア®、尋常性乾癬の生物学的製剤各種や免疫抑制剤のシクロスポリン内服中の方も問題ないと考えられます。
3.ワクチン接種後に起こりえることについて
接種部位の腫れや頭痛、悪寒、発熱等が一部の接種者に認められました。これらの反応は自分の免疫がワクチンに応答している過程で生じますが、ほとんどは2-3 日でよくなると報告されています。もし反応が起こったとしても、ワクチンではスパイク蛋白質というウイルスの一部分しか作られないので、新型コロナウイルスに感染することはありません。
一部の報道で過熱している、アナフィラキシー反応に関しては、現時点の報告では今回のワクチンに特に高い確率で生じるものではなく、他の医薬品等と同等の頻度で起こりうる範囲とされています。
4.アレルギーのある場合は、接種してもよいでしょうか?
米国の疾病予防管理局 (CDC)は、他のワクチンや食べ物に対して重いアレルギーのある方も、注意点はあるものの、新型コロナワクチンの接種は可能としてます。一方、過去に新型コロナワクチンに対して、アナフィラキシーなど重いアレルギーを起こした方や、同ワクチンに含まれるチポレリンエグリーコル (PEG) やポリソルベート(※)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は推奨していません。
※)ポリエチレングリコールは一般に、大腸検査の下剤や薬剤などを溶かす際に用いられます。また、ポリソルーベトは、乳化剤として、様々な食品に用いられています。
以上の情報は、首相官邸及び厚生労働省の『新型コロナワクチンについて』等に掲載されています。私はワクチンの専門家ではありませんので、未確定な情報やデータの公表は混乱をまねきます為、控えさせていただきます。
なるべく早くワクチンが皆様に行き届いて、いつもの日常に戻れることを祈っております。
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